ZBrush 4R2ではBest Preview Render(BPR)システムの強化に加えて、新しいスカルプト機能を複数導入しました。

DynaMeshは全く新しい"ベースメッシュ"生成機能で、従来のポリゴンという"バリア"に制限される事のないコンセプトモデリングを実現します。さらに新しい"Lazy Curve Mode"を使えば、例えシンメトリモード中であってもメッシュへ正確なストロークを描く事ができます。加えて新しいLightCapシステムとHDRI環境マップを使う事で、ZBrush内で非常に自然なレンダリングを行う事ができます。このようにZBrush 4R2は著しい進化を遂げています!

DynaMesh (ダイナメッシュ)

ZBrush 4R2は「DynaMesh(ダイナメッシュ)」のような革新的ツールを提供する事でデジタルモデリングを革新しユーザーのクリエイティブな制限を開放します。
従来のポリゴンモデリングでは、オブジェクトを無理にひっぱると単純にポリゴンが引き伸ばされ、そこにディテールを追加する事は困難でした。DynaMeshではこのような「のび」が発生した場合に簡単な操作を行う事で、素早く均一な解像度を持ったモデルに更新する事ができます。つまりオブジェクトの内部的なポリゴンを一切気にせず、モデルの「見た目」だけに集中してモデリング作業を行う事ができるのです。

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ZBrushアーティスト: David Lesparence
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ZBrushアーティスト: James Van Den Bogart
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ZBrushアーティスト: Maarten Verhoeven

自由なモデリング

DynaMeshのベースメッシュはどんな形にも整形する事ができます。従来のモデリングアプローチでは1つの球体から顔を作る事は可能でしたが、1つの球体からキャラクターの全身および付属する周辺パーツを作る事は無理に近い物がありました。しかしDynaMeshでは、単純な球体からキャラクター全てのパーツをモデリングする事が可能です!

本当に実際の粘土と同じです。粘土の一部分を引き伸ばしたり粘土を追加しても、そこには他の場所と同じ様に細かなディテールを連続して追加する事ができます。DynaMeshはそのような操作をデジタルの世界で再現しています。

DynaMeshとは引き伸ばされた不均一なオブジェクトを、一瞬で均一に細分化されたメッシュに作り変える技術です。
腕や足、顔を作る為に別のベースメッシュを準備する必要はありません。スタート時の形状からどんなパーツでもひっぱり出し、切り取り、くっ付ける事ができます。何も制限はありません。

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ZBrushアーティスト: Stefano Dubay
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ZBrushアーティスト: Cézar Brandão

DynaMeshへパーツの挿入

DynaMeshでは1瞬の操作で複数のパーツをシームレスな1つのメッシュに結合する事ができます。例えば過去に作成してあった頭と足のメッシュを現在モデリングしているDynameshの胴体にくっ付けて馴染ませるような、複数のパーツをくっ付ける新しいモデリングアプローチを提供します。さらに、DynaMeshではオブジェクトの一部を切り取ったり、穴を開ける事も簡単にできます。これらは一般的に言う「ブーリアン」モデリングと良く似ていますが、DynaMeshでは完全に均一でスカルプトに最適なメッシュが常に生成される点が異なります。ブーリアンエラーや不均一な三角ポリゴンが生成されるのを気にする必要はありません。DynaMeshを使って数クリックで作成できるメッシュを従来のアプローチで作成すると、非常に困難かつとても時間を消費する事になるでしょう。

ユーザーは鼻や、耳、頭、腕などあらゆるパーツのライブラリーを作って活用する事ができます。メッシュインサートブラシを使って自由な場所にパーツを挿入し馴染ませる事ができます。うまくパーツの資産を活用すれば、信じられないようなスピードでモデルを創作する事ができるでしょう。

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ZBrushアーティスト: Katon Callaway

DynaMeshはスカルプトだけに留まりません

DynaMeshと新しい"Slice Curve"ブラシを使う事で、モデルを複数のパーツに切り分ける事ができます。また"Create Shell"機能を使えば、ある程度の厚みを持たせてオブジェクトを中空にする事も可能です。

これらの機能は、3Dプリント用のモデルデータを作成するのに大変便利な機能です。

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ZBrushアーティスト: Ty Shelton

ZBrushアーティスト: Mariano Steiner
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ZBrushアーティスト: Fabio Paiva

ZBrushアーティスト: Bruno Câmara